遠征プログラムと森の思考〜気候危機にどう立ち向かえばいいのか?

阪田晃一(神戸YMCA、WEAJ、LNTJ)

環境倫理学者のベアード・キャリコット(2009)によれば、環境に対する倫理観は土着の信仰の上に醸成されるとする。2022年4月、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、2025年をピークにCO2排出量を下げなければ、気候変動に歯止めがかからなくなると警告した。チョムスキー&ポーリン(2021)によればこの危機は「人間が組織だって生きることの実存的危機」だとされ、民主制や資本主義、大規模定住社会を問題に据える。

本ワークショップでは、人類学で展開される「森の思考」に注目し、WEAやLNTが提供するプログラムが、気候危機に立ち向かうための重要なきっかけになり得ることを、神戸YMCAが主催したショートエクスペディションの実践から検証する。